序章:砂漠の街に誕生した「都市型モール」
ドバイ・モール(Dubai Mall)は、世界中の観光客や買い物客を魅了する巨大複合施設です。2008年にオープンして以来、単なる「ショッピングセンター」の枠を超え、文化・娯楽・観光のハブとして存在感を放っています。
その場所は「ダウンタウン・ドバイ」。世界一高い建物ブルジュ・ハリファのふもとにあり、ドバイ観光の中心地に位置しています。ドバイを訪れた人の多くが必ず立ち寄るスポットといっても過言ではありません。
年間の来場者数は1億人を超えると報告されており(2023年は約1億500万人)、世界で最も訪問者の多い観光施設のひとつとされています。
1. 歴史と開発の背景
ドバイ・モールは2008年11月4日に開業しました。開発を手掛けたのは、ドバイを代表するデベロッパー「Emaar Properties(エマール・プロパティーズ)」。ブルジュ・ハリファやドバイ・マリーナ、アドレスホテルズといった数々の大型プロジェクトを手掛ける企業です。
Emaarは、石油依存からの脱却を掲げるドバイ政府の戦略に基づき、観光と小売を経済の柱に据えるため、この巨大プロジェクトを進めました。モールの建設は単なる商業施設の建設ではなく、ドバイを「世界の中心地」として位置づけるための都市計画の一環だったのです。
オープン当初から世界的に注目され、瞬く間に観光の目玉となりました。その後も拡張と進化を続け、今では「一日では回りきれない都市型モール」と評されるまでになっています。
2. 圧倒的な規模と数字のトリック
ドバイ・モールの「大きさ」を説明する時、複数の数字が存在するため混乱しがちです。
- 総面積:約1,124,000㎡(Emaar公式発表)
- 総内部床面積:約548,000㎡
- 賃貸可能面積(GLA):約350,000㎡
- 店舗数:1,200店以上
- 飲食店:200以上
- 駐車場:14,000台超
「世界最大級」と呼ばれる理由は、単なる延べ床面積だけでなく、入っている店舗の数、アトラクションの多様さ、そして年間来場者数が桁違いだからです。
3. ショッピングの聖地
ファッションアベニュー — ラグジュアリーの中心
2018年に拡張された「ファッションアベニュー」には、世界のトップラグジュアリーブランドが集結しています。ルイ・ヴィトン、グッチ、エルメス、シャネルなど、各ブランドが旗艦店規模で展開。
内装は美術館のように洗練されており、照明、インテリア、ディスプレイが一つの芸術作品のよう。単なる買い物ではなく「ブランド文化を体験する空間」となっています。
多様な価格帯の店舗
ドバイ・モールの魅力は「誰もが楽しめる」こと。ZARA、H&Mといったカジュアルブランドから、アップルストア、スポーツブランド、ジュエリーショップまで、幅広い客層をカバーしています。
スーク・ドーム — アラビアン体験
中東ならではの「スーク」をモチーフにしたエリアでは、金製品、香水、伝統工芸品などが並びます。ドバイの文化を感じられるユニークな体験です。
4. 見どころ満載のアトラクション
ドバイ・アクアリウム & アンダーウォーター・ズー
ドバイ・モールの象徴ともいえる巨大水族館。水量1,000万リットルの水槽には、サメ、エイ、熱帯魚など数万匹が泳いでいます。
透明なトンネルを歩けば、まるで海の中にいるかのような感覚に。さらに「アンダーウォーター・ズー」ではカワウソやワニなども展示され、子どもから大人まで楽しめます。追加費用を支払うとダイビングも可能です。
ドバイ・アイスリンク
砂漠の都市でオリンピックサイズのアイスリンクを体験できるのは驚きです。一般開放されており、初心者向けレッスンもあります。
VRパーク & 映画館
最新のVR体験ができる「VRパーク」、24スクリーンを備える巨大シネマコンプレックスなど、雨の日でも楽しめる施設が揃います。

5. 美食の楽園
高級レストラン
噴水ビューを楽しめるテラス席を持つレストランは特に人気です。イタリアン、フレンチ、中華、インド料理と、世界各国の名店が進出しています。特にチャイニーズエリアは2023年にオープンしたばかりで日本でもお馴染みのホットポットや日本の食材などを揃えたスーパーマーケットも楽しむ事ができます。
カジュアルダイニング & フードコート
手軽に食べられるカフェやファストフード、ローカルのシャワルマやフムスなども豊富。観光中の休憩にも便利です。
甘い誘惑 — スイーツとカフェ
パティスリーやジェラートショップ、スターバックスや地元系カフェまで揃っており、買い物疲れを癒してくれます。

6. ドバイ・ファウンテンとブルジュ・ハリファ
モールの外には、世界最大級の噴水ショー「ドバイ・ファウンテン」があります。音楽と光に合わせて水柱が踊る様子は圧巻で、毎晩多くの観光客が集まります。
また、ブルジュ・ハリファ展望台「At The Top」への入り口はモール内にあり、ショッピングと観光を効率よく楽しめます。
7. アクセスと利便性
- 電車:メトロ「Burj Khalifa/Dubai Mall」駅から屋根付き歩道橋で直結。エアコンが効いているので暑さの心配はありません。
- 車:14,000台以上の駐車場を完備。個人的にファッションアベニュー側の駐車場を使用するのがおすすめです。ドバイモールに直結しているホテルもあるので観光の際に使用するのもおすすめです。
- 営業時間:多くの店舗は午前10時〜深夜0時、レストランや映画館は深夜2時頃まで営業。
8. 観光モデルコース
半日プラン
- 午前:アクアリウム
- 昼:ファッションアベニューで買い物
- 夕方:ファウンテンショー
一日プラン(家族向け)
- 午前:アクアリウム & キッズゾーン
- 昼:フードコートでランチ
- 午後:スケートリンク、映画館
- 夕方:ブルジュ・ハリファ展望台
- 夜:ファウンテンショー
カップル向けプラン
- 午後遅めに入館 → ショッピング
- サンセットに合わせて展望台へ
- 夜は噴水ビューのレストランでディナー
9. 来場者数と世界での位置づけ
2023年の来場者数は約1億500万人と発表されています。これは世界の有名観光施設の中でもトップクラスで、パリのルーブル美術館やニューヨークのタイムズスクエアと肩を並べる規模です。
10. 今後の拡張と未来
Emaarはさらなる拡張計画を進めており、新しいショッピングエリアや体験型アトラクション、飲食施設の追加が予定されています。ドバイ・モールは今後も「進化する都市」として世界中の注目を集めることでしょう。
結論:一日では足りない「都市型モール」
ドバイ・モールは、ショッピング、食事、エンターテインメント、観光のすべてを一か所で体験できる「都市そのもの」です。
世界一高いビルと世界最大級の噴水、巨大水族館、ラグジュアリーブランド、そして家族で楽しめる施設が同居する場所は、地球上でもここだけ。
ドバイを訪れるなら、必ず時間を取って巡る価値があります。短時間での訪問も可能ですが、本当の魅力を味わうには一日じっくりと過ごすことをおすすめします。
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