ドバイ不動産市場は2023〜2024年にかけて世界的に大きく注目を集め、取引件数・不動産価格ともに急上昇しました。しかし、2025年に入りその勢いにも変化の兆しが見え始めています。政府政策、供給動向、グローバル経済の影響を踏まえた最新分析を現地宅建保有エージェントがお届けします。
1. 過去2年間の急成長と価格上昇
- ドバイの住宅価格は、2023〜2024年にかけて年平均約20%上昇しました 。
- 特に高級物件が高い伸びを示し、高級ヴィラやアパートで価格上昇率が40%を超える例もありました 。
- 取引件数は2024年に約226,000件、取引額はAED 7610億(約2070億USD)と史上最高水準に達しました (参考dmo.dof.gov.ae)。
この急成長は、「ポストコロナ復興」「ビザ緩和(例:ゴールデンビザ)」「UAE税制の優遇」「人口増加(2024年に約5%増の380万人)」などが背景にあります (参考globalpropertyguide.com)。
2. 2025年以降の市場展望:成長継続か、一服か?
✅ 業者・研究機関の見解
- Deloitte(2025予測):2024年の住宅価格上昇率20%、賃貸価格19%。2025年も安定した上昇が続く見込み 。
- Fitch(格付け機関):住宅価格が2024年までで約60%上昇した反動で、2025〜26年に最大15%の調整リスクがあると予測 (参考reuters.com)。
- ValuStrat(コンサル):2021年以降、アパート価格は+21%、ビラは+30%。2025年以降も人口増と移住需要により「数年間は上昇傾向が続く」としています (参考consultancy-me.com)。
- The National(現地メディア):2025年には価格上昇が鈍化するが、依然プラス成長が維持されるとの見解 (参考thenationalnews.com)。
3. 供給過多の懸念と価格調整の可能性
- 2025〜26年にかけて約182,000~210,000戸の新規供給が予定されており、供給過多によって市場に調整圧力が生じる可能性が高まっています (参考colife.ae)。
- ただし、ダウンタウンや海沿いの好立地エリアやブランド力の高い開発(Palm Jumeirahなど)の物件は依然高い人気で、価格下落に強い構造です (参考reuters.com)。
4. 注目すべきエリアと今後の戦略
以下のエリアは、今後も需要が堅調に推移する可能性が高いです。
エリア | 特徴と今後の見通し |
---|---|
Downtown Dubai / Business Bay周辺 | 都心・交通利便性抜群。高級アパート中心で価格上昇が続く見込み |
Palm Jumeirah / Emirates Hills | 超高級ヴィラ。供給乏しく価格底堅い |
Dubai Hills Estate / Creek Harbour | 新興ブランド。中長期的に堅調な上昇が予想 |
オフプラン物件(郊外) | 柔軟な支払プランが買いやすく、供給増でも収益見込みあり |
5. ドバイ不動産投資のアドバイスとリスク管理
- ✅ 長期視点が重要:短期の価格調整リスクを見越し、3〜5年程度のスパンでの資産形成を狙う。
- ✅ 供給状況を常に確認:開発完了時期や戸数などを把握し、オーバーサプライによるリスクを回避。
- ✅ 立地重視で選ぶ:ブランド・利便性・賃貸需要が強いエリアに注目。
- ⚠️ 高リターンだけを追わない:住宅市場のバブルや金利の上昇に警戒。
6. まとめ:2025年の見通し
- 急成長は一服も全体的な堅調基調は維持される見込みです。
- ラグジュアリー物件や利便エリアは引き続き強い需給バランス。
- オフプランの供給増加により、調整圧力は一時的に高まる可能性あり。
- 投資家は目的・保有期間・リスク許容度を明確にした上で、物件の選定を進めるのが重要です。
ドバイ不動産は、ゼロ所得税+安定した社会インフラ+移住ビザ取得の可能性…と、多くの魅力を秘めた市場です。2025年は「質の高い資産形成」を目的とした戦略が効果的な年になりそうです。ドバイでの不動産投資に興味のある方や、具体的なドバイ移住事例について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
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