UAEの都市間移動が大きく変わる。
2026年9月30日、Etihad Railの旅客サービスがドバイで始まった。ドバイからアブダビまでは約64分。運賃はComfort Classで39AED(約1,680円)からとなる。これまでドバイとアブダビの移動は、車やタクシーが事実上の中心だった。そこに「鉄道」という選択肢が加わった意味は大きい。
Dubai Media Officeによると、ドバイ駅はAl Yalayisに位置し、Jumeirah Golf Estates Metro Stationと専用歩道橋で接続する。Etihad Rail単体ではなく、Metro、Tram、Busまで含めた公共交通ネットワークの一部として使える設計になっている。
ドバイからアブダビまで39AED
The Nationalによると、ドバイ―アブダビ間の所要時間は約64分。
Comfort Classは39AED(約1,680円)から、Premium Classは109AED(約4,690円)から。
ドバイ―フジャイラ間も同時に旅客サービスが始まり、Comfort Classは29AED(約1,250円)からとなる。単純な価格だけを見れば、タクシーや配車サービスよりかなり利用しやすい。
一方で、実際の利便性は「駅までどう移動するか」で変わる。ドバイ駅がJumeirah Golf Estatesのメトロと接続している点は、今後の利用者数を左右する重要なポイントになりそうだ。
UAEの「都市間距離」が変わる
今回の開業で注目したいのは、鉄道そのものよりも、ドバイとアブダビの心理的な距離が縮まることだ。
これまでは「車で約1時間半前後かけて移動する都市」という感覚が強かった。今後は、仕事、観光、イベント、空港利用などで両都市を行き来するハードルが下がる可能性がある。
特に、アブダビ在住者がドバイへ出る、あるいはドバイ在住者がアブダビへ通うといった動きが増えれば、生活圏そのものが広がっていく。不動産の視点でも、交通インフラが変わると「どこに住むか」の考え方は少しずつ変わる。
2030年には高速鉄道も
なお、今回開業したEtihad Railとは別に、ドバイ―アブダビ間を約30分で結ぶ高速鉄道計画も進んでいる。完成目標は2030年。最高時速350kmでの運行が計画されている。
今回の旅客鉄道開業は、その前段階とも言える。
UAEでは、都市ごとに発展する段階から、都市同士をつないで一つの大きな経済圏として機能させる段階に入っている。
Etihad Railの開業によって、ドバイとアブダビは「別の都市」から、より日常的に行き来する生活圏へ近づいていく。
